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韓国宗教メディアNewsnjoyによるヨハン教会関係報道、教会内での暴力や結婚の強制、パスポートの強制管理についての記事(2014年8月7日)の全文和訳です。同メディアの許可を得て公開します。
「暴行」と「結婚の強制」はヨハン東京教会の文化?
被害者たちは「金圭東牧師と妻、婿が、“犬を叩くように”暴行」と主張…教会側は「そんなことは初耳」と否定
Newsnjoy 2014.08.07 15:20:35
ク・ゴンヒョ(make1@martus.or.kr)
日本最大規模のヨハン東京キリスト教会(ヨハン東京教会)の問題は、金圭東牧師の常習的なセクハラだけではなかった。性的暴行の被害女性たちとはまた別のヨハン東京教会の元献身者たちは、一度や二度ではない暴行と、結婚の強制、パスポートの取り上げが行われたと明かした。これら全てのことは、ヨハン東京教会の宣教神学院JMTSを卒業後、日本宣教に献身した人々を相手に行われた。主に金圭東牧師と彼の妻、そして娘婿の柳宣教師が暴力を行使したと被害者たちは話した。
<ニュースエンジョイ>は、6月から7月にかけて、ヨハン東京教会でセクハラ・暴行などの被害を受けたと明らかにしたA、B、C、D、Eに、直接会った。その後7月28日、ヨハン東京教会で金圭東牧師をはじめとする関係者らに会い、彼らの釈明を聞いた。両者の主張は真っ向から対立した。
(ヨハン教会の建物写真)
▲ヨハン東京教会の問題は、金圭東牧師のセクハラだけではなかった。被害者らは、金牧師と彼の妻、婿が、ヨハン東京教会の献身者たちを相手に頻繁に暴力を行使したと伝えた。金牧師夫妻が指名した人と結婚しなければ、暴行や懲罰を受けたりもした。しかし、金牧師をはじめとする当事者たちは、このようなことは全く根拠のない噂だと一蹴した。ニュースエンジョイ ク・ゴンヒョ
セクハラ拒否すると、殴打
性的暴行被害女性のA、B、Cは、全て金圭東牧師に暴行を受けたと証言した。(関連記事:日本宣教の巨人、常習的セクハラ疑惑)、金牧師のセクハラや前立腺マッサージの要求などを拒否すれば、殴られたと述べた。2010年夏、金牧師はAを教会の屋上に呼び出して、無理やりに性的関係を結ぼうとした。Aは逃げ、その後、金牧師に抗議した。金牧師は自分の過ちを認めているようだったが、やがて「言うことを聞かない 」、「嘲笑うように見ている 」などの理由で、Aを暴行した。Aは、金牧師に拳で顔を数発殴られた。このことでAは、顎がひどく腫れて食事をするのも大変だったと回想した。
Bは、2009年に金圭東牧師が前立腺マッサージを要求して、これを拒否した。いつも尊敬の対象だった金牧師がこのような要求をするので、混乱して怖かった。 Bは複雑な思いで、日本宣教を考え直したいと金牧師に話した。すると、金牧師はBを殴打した。Bの証言によると、金牧師はBの顔に数回暴行した上で、泣くBをなだめながら、抱きしめてキスをして「横に寝ろ」「ズボンを脱げ 」と要求した。
Cは2009年、マッサージを受けていた金牧師が自分のお腹をさすって、だんだん下に手が下がると、慌ててこれを振り切った。その後、金牧師の夫人とヨハン東京教会の女性献身者のリーダー格である李某宣教師にこれを打ち明けて助けを要請したが、無駄だった。金牧師は同年4月ごろ、Cを呼んで、スキャンダルをまき散らすという理由で暴行した。無慈悲な暴力に、Cはひざまづいて 「間違っていました」と赦しを乞わなければならなかった。
決めてくれた人と結婚しなくても、出席人数が減っても
暴行は金圭東牧師によって、セクハラ被害者のみに加えられたものではなかった。ヨハン東京教会の献身者たちの間で、暴力は常習的に起きたとDは伝えた。Dは1995年から2006年まで11年間、ヨハン東京教会に通った人だった。その間、ヨハン教会の宣教神学院JMTSを卒業し、スタッフと伝道師を経て、宣教師(副牧師)として働いた。Dは自分が金圭東牧師の最側近の一人だったと明らかにした。Dは、自分は暴行と結婚強制の慣行の被害者だと述べた。
Dがヨハン東京教会を去った理由は、結婚問題のためだった。Dは2005年、当時の教会でスタッフとして働いてしていたEと結婚しようとしたが、金牧師夫人は、他の伝道師と結婚しとしろと反対した。Dがこれを拒否すると、夫人はDとEを暴行した。Dは牧師室で夫人から轟々たる非難を浴びせられ、何度も手出しをされた。Eも副教職者の事務室と牧師室で足で蹴られ、両側の頬を5、6回も立て続けて殴られた。金牧師には箒で殴られた。二人はこのことをきっかけに、2006年に教会を去ることになった。
被害者たちは、金圭東牧師夫妻が、婚期になった献身者たちのカップリングを行っていたと話した。ヨハン東京教会の献身者たちは、必ず教会内の他の献身者と結婚しなければならなかった。もし拒否すれば「従わない」という理由で暴行を受けたり、不条理なことをされたりした。
被害者たちは、このようなことがしばしばあったと伝えた。一例として、ヨハン東京教会の献身者だった金某さんは、金圭東牧師夫妻が指定した人ではなく、他の人を好きだった。金牧師夫妻の意向を拒否すると、彼が受ける牧師按手は、正常な時期より3年延期された。結局彼は、金牧師夫妻が指名した人と結婚した。
礼拝出席者が減ったり、仕事ができないという理由でも、暴行は起きた。DとEは、ヨハン東京教会で働きながら、このようなことをたくさん目撃したと述べた。教会信者の数が少なくなると、金圭東牧師は男性の献身者たちを、金夫人は女性献身者たちを殴ったとEは話した。モップの柄や靴でも打たれたと述べている。Dは、金牧師の娘婿である柳某宣教師が、日本人の献身者たちを起立させ、木刀で殴るのを見たと述べた。Eは、ある日本人の献身者が耳から血が流しているのを見て驚いて、どうしたのかと聞いたところ、「柳宣教師に殴られた」という答えが返ってきた。
Dは、自分もこのような文化の中で後輩の献身者に手出しをしたことがあると打ち明けた。日本宣教に対する献身が足りないように見えて、ビンタを食らわせた。彼はすぐに後輩に謝罪したが、「状況がどうあれ暴力をふるったのは誤りだった」と告白した。
A,B,C,D,Eはいずれも、ヨハン東京教会の中で、副教職者たちに対する暴力が頻繁に起きたと述べた。牧師室で殴られる音が聞こえても皆沈黙したと話した。このような暴行は一般の信者でなく、JMTSに通ってヨハン教会の働き人として献身する人に限って振るわれたと述べた。
「金圭東に殴られるのは光栄だった」 パスポートを取り返してやっと教会を離れる
数年間、このような非常識的な結婚強制や暴行が頻繁に起きたが、献身者たちはこういったことを大きな問題と感じることができなかった。彼らにとって 「生きている殉教者」金圭東牧師は、尊敬と恐れの対象だった。彼を補佐し「日本宣教の希望」であるヨハン東京教会で働くということ自体が、副教職者たちの誇りだった。教会は「絶対服従」を教え、金牧師をはじめ教会のリーダーたちの言葉に従わないことは「不順従」と感じた。
AとDは、金圭東牧師に殴られるのを一方では誇りに思ったりもしたと話した。金牧師が、自分を信じるに足ると考えているから、父の心で訓戒してくれたものと考えた。Dは 「金牧師に殴られた日には、家に帰ることもなかった。礼拝堂の最前列で悔い改めの祈りをしながらうたたねをして朝を迎えた。早天祈祷会の時、金牧師に挨拶し、再び熱心に献身しますと話した 」と告白した。
教会の中の不条理が度を越えていると感じても、ヨハン東京教会を出ることは容易ではなかった。性的暴行の被害女性らは、教会が副教職者らのパスポートを管理していて、なかなか渡してもらえなかったと話した。彼らは自分たちが働いた2006~2012年当時、何人かの献身者たちのパスポートを李某宣教師が管理したと話した。Bは、李某宣教師がパスポートをくれないので、引き出しから自分のパスポートを密かに持ち出して韓国に戻ることができたと述べた。Cの夫も、ビザを更新しなければならないという言い訳でパスポートを貰って、やっとヨハン東京教会を抜け出ることができたと話した。
教会側は 「常習的暴力はない…結婚の強制やパスポートの取り上げなどない 」と主張
<ニュースエンジョイ>は、7月28日、金圭東牧師夫妻、李某宣教師、李某長老に会って、暴行と結婚の強制、パスポートの奪取について尋ねた。彼らは被害者たちの供述を全面否定した。むしろ「常識的に考えて、どうしてそんなことがあり得ようか 」と言い、荒唐無稽な主張だと笑った。
金圭東牧師は、慣行のように副教職者たちを暴行するというのは、事実ではないと言い切った。むしろこれを通報したDが後輩の教職者たちを随時殴ったとした。婿の柳宣教師がDを制止しながら、1~2発殴った可能性もあるが、彼だけだと言った。金牧師の妻も、献身者たちを殴ったり、悪口を言ったりしたことは全くないと述べた。
彼らは、副教職者たちを強制結婚させるというのも嘘だと言った。婚期を迎えた献身者たちに良い人を紹介してやるのであって、強制されるものではないと言った。金圭東牧師は 「献身者ではない一般人と結婚した際、日本宣教をあまりにも簡単に放棄する献身者たちがいた。だから同じ献身者の中に相手を探すように勧める程度だ。結婚問題に関しては、親の話もよく聞かないのに、どのように私が彼らを強制的に結婚させることができるものか」と話した。
パスポート問題も、根拠のない話だと一蹴した。李某宣教師は、献身者たちのビザの延長のような部分を助けてやっただけで、パスポートを奪い保管したことは全くないと述べた。自らのパスポートを管理するのが面倒だからちょっと預かってほしいと言われ、自発的にパスポートを持ってきた人は何人かいたと述べた。
被害者たち「私たちの他にも被害者は多い 」
金圭東牧師のセクハラとヨハン東京教会内暴力、結婚強制の慣行は、教会側が被害者たちの主張を全て否認し、真っ向から対立する様相となった。しかし、被害者らは 「暴行を受けた人は私たち以外にも非常に多くいて、教会がいつまでも隠すことは難しいだろう」と話した。
彼らは、セクハラ被害者ももっといるかもしれないと慎重に推察した。ヨハン東京教会で働きながら、静かに去った女性の献身者たちが何人かいるということだ。ある女性被害者は 「当時は私だけがこういうことをされていると思った。しかし、同じ被害を受けた別の二人に会ってみたら、急に教会を離れた何人かの女性の献身者たちもセクハラを受けたのではないかという疑念を抱く」と述べた。
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